今月はミッドセンチュリー時代を築いたデザイナーの特集です。
チャールズは1907年ミズーリ生まれ。ワシントン大学で建築を学び1930年に自身の建築事務所を設立。数多くの建築を手がける。レイは1912年サクラメント生まれ。絵画の勉強を進めアーティストの道を歩んでいたが、1941年、チャールズと結婚。2人はハーマンミラー社の現代にも通じる画期的で斬新な多くの家具のデザインを手掛けた。

Molded Plastic Side Chair by Herman Miller

Molded Plywood Dining Chair by Herman Miller

George Nelsonは1908年コネチカット州ハートフォード生まれ。1931年にイエール大学で建築の学位を取り、さらにローマのアメリカンアカデミーで学んだ後、ニューヨークでウイリアム・ハンビーと建築事務所を設立。建築雑誌の編集長を務めたり、多くの建築デザイン関連の著作を出版する。ハーマンミラー社のデザイン部長としてイームズを採用した功績は大きい。

Marshmallow Sofa by Herman Miller

Harry Bertoiaは1915年イタリア生まれ。1930年家族と共にアメリカに移民。クランブルック美術アカデミーで学ぶ。その後同校の金属加工科で教鞭を執る。1943年にカリフォルニアに移り、同地でチャールズ&レイ・イームズと共に成形合板の加工技術を開発。代表作はダイヤモンドチェア。ワイヤーの曲線美かつ立体美。座り心地も抜群。1950年代以降は主に彫刻家として活動。

Diamond Chair by Knoll

Marcel Breuerは1902年ハンガリー・ペックス生まれ。ウィーンで美術を学んだ後、ワイマールに移りバウハウスの第一期生となる。家具工房のフォルムマスターであったグロピウスは彼の才能を見抜き、家具のデザインを勧めた。1928年までバウハウスで教えた後、3年間ベルリンで建築とインテリアデザインに取り組む。成型合板による革新的な家具が有名。

Wassily Chair by Knoll

Eero Saarinenは1910年フィンランド生まれ。1923年家族でアメリカへ移住。父は建築家のエリエル・サーリネン。イェール大学で建築を学ぶ。父の建築事務所で働きながら、クランブルック美術アカデミーで教鞭を執る。ニューヨーク・ケネディー空港TWAターミナルを設計したりと、アメリカのミッドセンチュリー期における重要な役割をはたしたデザイナーの1人。

Tulip Chair by Knoll

Jean Prouveは1901年パリ生まれ。アール・ヌーヴォーの環境の中で鉄工芸の技術を習得し、鉄という素材を熟知するようになる。1923年アトリエを設立、1930年には現代芸術家組合を設立。合理的で無駄の無い構造フォルムによる家具を多くデザインしたプルーヴェは、ナンシー市の市長、大学の教授等も努め、建築家としても活躍。2002年にvitraより家具が復刻。

Standard by vitra.

Antony by vitra.

Arne Jacobsenは1902年デンマーク・コペンハーゲン生まれ。1930年に建築設計事務所を設立、機能主義をポリシーとした作品には余計な装飾はされずに、使い手を第一に考えた名作家具作品を多く世に残している。成形合板でアリの形を想像させるアントチェア、セブンチェアは中でも特に有名。また、照明や時計なども世界で広く使われている。

Ant chair / 7 chair by Fritz Hansen

Hans J. Wegnerは1914年デンマーク生まれ。当初は家具職人としてスタートし、後にコペンハーゲンの美術学校に進む。1943年に独立し以来、現在まで500種類を越す名作椅子をつくり出している。The Chairをはじめ、
Yチェアはその中でも一番多く生産されている椅子。彼の椅子は、家具職人としてスタートした彼ならでの木の美しさを見事に表現している。

Ychair by Carl Hansen & Søn

The Chair by PP MØBLER

China Chair by Fritz Hansen