日本の家具メーカーのルーツ的な椅子特集。
飛驒産業のキャプテンチェアで知られるウィンザーチェア(現在は穂高のアームチェア)。戦後はアメリカへの輸出を生産の中心に据えることで、欧米文化につちかわれてきました。日本でもコロニアルスタイル(日本の伝統的な建築様式が融合した住宅)が流行し、日本人の暮らしにも定着していきました。後に飛驒産業と言えばウィンザーチェアと称されるほど数々のデザインのウィンザーチェアを世に出してきました。ロングセラー商品です。
日本唯一の曲木家具専門ブランド秋田木工のNo.16
秋田木工は昔ながらの曲木技術、木が持つ可塑性(圧力を受けて変型したものが、そのまま元に戻らない性質)を利用。天然の無垢材を煮沸し、鉄の金型に沿って曲げ成型する技術。中でもNo.16は初期の製品で、世紀を超える愛されたデザイン。繊細な曲線美を持ったチェア。1980年代は初期のIDÉEの曲木シリーズを手がけ、忠実にアンティークのベンドウッドチェアを再現し、その流れでトーネットのNo.14にあたるNo.1006などを開発。現在もNo.16は健在。
工芸の工業化を目指したマルニ木工のデルタチェア
Conde Houseのロングセラーは北欧デザイナーが手がけた
Conde HouseがスウェーデンのデザイナーSture Engを起用して生まれたRUNT OM CHAIR。「円(runt)」を表す名の通り、丸い座面が印象的なロングセラー。発売45年余りの間に、さらなる完成度を求めてリデザインを重ねてきました。樹種には北海道産材2種もラインアップ。軽快感とスタッキング機能で公共空間にも数多く採用。シンプルな部品で出来ていますが、フィンガージョイントやほぞ組、成型技術など多くの木工技術でつくられています。
ジャパニーズモダンの名作家具 柳宗理のバタフライスツール
1956年に天童木工から発表されたジャパニーズデザインのアイコン的家具。柳宗理氏のイマジネーションと、天童木工の技術が出会ったことで、この美しいスツールが誕生しました。ルーブル美術館やニューヨーク近代美術館など、世界各地の美術館にコレクションされているデザイン史の傑作です。同じ形の2枚の成形合板を真鍮金具でジョイントしたシンプルな構造。個性的なフォルムですが、多様なスタイルのインテリアに合わせられます。
今やカリモク60の大定番 Kチェアは1962年生まれ
Kチェアは1962年、初めての自社製品として開発された、カリモクの椅子の第一号です。当時、木製パーツだけで製造していた輸出向け家具の中から、最もシンプルなものを選び、日本の住宅向けに改良がほどこされました。Kチェアは一度も廃番になることなく、もともとは輸出用家具をお手本にデザインしたため、組み立て式で軽く、コンパクトに輸送ができる構造になっています。そのためパーツごとの交換が可能。より長く使い続けることができる。
画期的で洗練されたデザインのサステナブル照明LUCEPLAN
イタリア照明界に新風を吹き込んだ革新的なブランドLUCEPLAN。新作のLEVANTEは3つの大きな羽が交差したユニークな形状です。軽やかなPET素材から構成されており、やわらかく幻想的な光のオブジェのように浮遊します。LEDの寿命に制限されず光源部は取り替え可能です。各セードは、光源を内蔵する中心格にマグネットで取り付けられているため、コンパクトな梱包・輸送を可能にします。
LE KLINT New series!
LE KLINTは1943年に創業した、デンマークを代表する王室御用達の照明ブランドです。1901年、デンマークの建築家Jensen-Klint が日本の折り紙をヒントに、オイルランプのあかりを調節するためのプリーツのシェードを作りました。規則的に続く折りは美しい陰影を生み出し、LE KLINTの原点となっています。新作はクラシックタイプのシーリングに細かなプリーツで折り上げられた新作《モデル23》が登場。またメタル製でありながら、LE KLINTの象徴的なプリーツを連想させるペンダントの新シリーズFASETも登場します。